Pride of mind


Après Guerre #11, 11/1995, p. 27
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アルバム全曲解説
『LOVE LIGHT ―I feel your breath.―』
福山:タイトルのとおりですね。
伊藤:これは一番わかりやすい愛って言えるかもしれないですね。 これは歌を聴いていただきたいですね。歌詞とかも。
福山:自分らの音楽は横幅が結構広いと思うんですけど、その中で今の自分らの音楽性、三人が考えていること、それの最新と言うか、一番それに近いものであるという、まず今はこれやっていうのを提示したかったから、これを一曲目に持ってきたっていうのはあります。
春名:歌詞を担当しているので歌詞的な解説になるんですが、詞の内容としては、出来上がった愛の形っていう、その一歩か二歩前の、ひかれていくっていう内容で書いてます。
『MATERIAL WORLD』
福山:これは、無機質な、言い方によっては人間っぽくない曲で。ライブを考えて作った曲ですね。 ゲストコーラスを三人に頼んでるんですけど、そのはまり具合が素晴らしいかなと。 あと、伊藤君のコーラスも素晴らしいと。
伊藤:(笑)結構これは久し振りに、自分の声とコーラスの部分がはまったかなっていうのと、ライブに来てノッてほしい曲ですね。
春名:内容を説明するのは難しいんですけど、わりとエゴで書いたんで。 この曲については、文字を見て判断してもらって、もしわからなければそれでも結構です。
『WALKING IN MY LIFE』
福山:これは、二曲目とは対称的な曲で、愛っていうのとはちょっとそれる部分もあるんですけど、大きな意味では隠されたところにあるという…。 これもタイトルどおりで。 ある日、自分が夜中に家まで歩いて帰っていると、街は静まり返っていて、ちょくちょく音とかが聞こえてきたりして。 ふと考えてみると、自分がそこを歩いているというその瞬間、それも自分の大きな人生という中の一場面なんだなと実感する。 そういう感じですね。人生を歩いて行く、みたいな。エンディングにかけては、自分がまたまだ見えない霧の中に歩いて消えて行くみたいな、そういう曲です。
伊藤:これは、ノリはあるんですけど、音的に詰め込んでないように聞こえて、でもよく聴いてもらうと隠されたキャラがあるんで。 静かにノリながら、耳を傾けてもらえれば深さがより伝わるんじゃないかと。 聴き逃さないように。
春名:内容的には、作曲者から聞いて自分がそれに浮かんだ映像で詞を書いたんですけど。 だいたい福山氏の言った通りの内容で、歌詞の一説を言えば、光がもしこの先に見えていれば、とりあえず光の下までは、どういうものがあるかわからないけれど、歩いて行ってみるよっていう感じの内容ですね。
『BRIGHT MOMENTS』
福山:全部タイトルどおりみたいな。直訳すれば、輝く瞬間、瞬間瞬間みたいな。 自分の場合、音楽のルーツっていうのは、80年代音楽全般からきてるんですけど、結構アンダーグラウンドなシーンとか、イギリス系の音が好きだったにもかかわらず、同じぐらいアメリカンな音も聴いていて。 どっちも同じくらい好きで。アングラなバンドも好きだったけど、結構その当時ヒット曲を出したようなバンドが一番メインにあったような感じで。 そこらへんから、今までにはなかったアメリカンなサウンドと言うか雰囲気を導入した、それを入れたかったっていう曲で。 結果的には、思ったほど入らなかったんですけど。 その分、レコーディングでギターを前に出して、そのへんでそれがよみがえってきたかなっていう。 シンプルで大きなノリのある曲と言うか、広い、ゆったりした、そういう感じです。 レコーディングでは、ギターも四本ぐらい重ねているんですが、ミックスダウンのとき失敗と言うか、押さえ気味になってしまって、そのへんを暇があったらじっと分析して聴いてもらえれば、隠れた音が出てくるんでおもしろいんじゃないかと。 コーラスを三人でやってるんですけど、それはこうしたいっていう考えどおり上手くはまったなと。 出来栄え的には、85点。
伊藤:曲的にもすごい聴きやすくて、気持ちいいんですけど、軽く、一般に言われてる売れ線の曲とは違って、深みのあるいい曲だと思います。 コーラスでは、年とった渋い、大人のコーラスを目指しました。
春名:とりあえず全曲を通して、歌詞的には非現実っぽく聞こえる響きのほうが多いと思うんですけど、その中にも自分なりの現実的なメッセージがおり込まれてる曲がほとんどで。 この曲に関しては、普段は登場してくる人物なりを何かに置き換えて表現してる形なんですけど、この曲はイメージしたのがわりと自分たちその物、自分たちが先に向かって歩いているというそういう感覚で、振り返りながら書きました。