Pride of mind


Après Guerre #11, 11/1995, p. 28
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『FLOWERS』
福山:これもちょっとひねって、タイトルどおりみたいな感じで。 花々やけど、実際にはその花っていうのは人であって。 自分にとっては、いろいろな花かなと。 それ以上先には、想像におまかせするということで。 これは結構古い曲で、昔からやってるんですけど、それを改めて今回レコーディングすることで、いろいろなアイデアとかを入れて、古くからある曲にもかかわらず斬新になったんじゃないかと。 自分で聴いても、自分らの中で新しいと思ったし。 部外者のコーラスとかが入ることによって、自分らでは出せなかった味とか自分らにはない色とか、そのへんが非常に上手く絡んだんじゃないかと。
伊藤:『FLOWERS』っていうのは、ただの曲名っていうんじゃなくて、個人的にはバンド名のサブタイトルって言うか。 今までライブをやってきて歩んできた中には、必ずって言っていいほど入ってたんで、今回のアルバムメニューの中にも『FLOWERS』っていう字がなければ、Pride of Mindじゃなかったかもしれないって言うほど、歴史と深い意味があります。 これも、ライブで人気があったりノレたりするんで、個人的には好きですね。 パーカッション始めたのも、この曲ぐらいだったような気がするんで、パートが増えたっていう嬉しさもあって、これも聴きのがさずにライブで楽しんでほしいです。
春名:人に例えた花々で、きれいなものなのか、きれいな人なのか、本当に純粋にきれいな人なんかいないんだっていう、ある意味ではひねくれた、否定したような形の意味ですね。
『THE SKY WAS BLUE ―My Supreme Love―』
福山:これも結構古いと言えば古い、自分らの歴史の中では真ん中ぐらいで、わりとずっとやってて、しかもできてからはほとんど欠かさずやってる、自分らの代表曲みたいな一曲。 作曲者として言わせてもらえれば、自分の頭の中から音を出すまでがすごいストレートで、自分のそのときの頭の中イコール音になったみたいな。 一番自信のある曲です。内容においては、現実性の典型みたいな曲で。 作り上げて空想みたいなことを歌ってるバンドとか好きじゃないから、それを全部否定するぐらいの現実性と言うか。 作り上げた美学じゃなくて、きれいきれいしたもんじゃなくて、全てが朽ち果てて、絶望も何もかも通り越して、どろどろになって、そこから出てきたものこそ、真の美しさであるという、そういう曲ですね。 サウンド面においては、いろいろギターを変えてみたりとか付け足したりとか、曲の構成とかは変わってないんですけど、ライブで聴いて知ってる人にも新しく聴いてもらえるんじゃないかと。
伊藤:かなりこれは流れ的にも静かで深みがあるんですけど、基本的にはPride of Mindにノレない曲はなくて。 じっと聴くだけじゃなくて、曲の中にいろんなノリ方があると思うんですよ。 この曲も、聴いてもいいんですけど、どこかでノッていてほしいっていう曲で。 これはアルバムにして聴いたらすごいよかったんで、かなりいいものじゃないかと。
春名:これは一言で言うのは難しいんですけど、あえて一言で言うと、人生いろいろあります、っていうことで。
『RED』
福山:内容的には、お客さん達に対する挑戦みたいな曲で。『RED』というのはそのままで赤と言うよりは、自分らのカラーと言うか。 ノリもあるし、入りやすい曲だと思うし。自分らの色に染まってください、染まれという。
伊藤:ライブでも、いろんな人格って言うかいろんな顔に変わるんですけど、これが鳴ると血が騒いできて。 その前に明るい曲でニコニコしてても、この曲になると人が変わってようになってしまって、いつも終わるとどこか血だらけで。
福山:ライブで一番疲れる曲。
伊藤:かなりどこか冷静になって、自分自身を押さえておかないと、体が壊れそうになるくらい、精神的にくる曲ですね。
福山:こっちがそれだけやってるぶん、それに応えてほしいっていう曲ですね。
伊藤:ポイントは、この曲を聴いてコーラス部分を覚えて、一緒に壊れてほしいです。
春名:歌詞的には、現実と空想の間での破壊と非破壊の妄想みたいな感じですね。
福山:腹立ってる時に作った曲やからな(笑)。お前らなんでなんやっていう感じ。
一同:(苦笑)
『OUT OF THE AIR』
福山:ある夜の出来事、みたいな感じで。自分が遊んでるときにできた曲なんですけど、テーマになってる時間帯っていうのは、夜、深夜ぐらいで。 夜ってすごく静かで、シーンと静まり返った感じで、そこで、自分が家から出てくるっていうのが昼間の現実から離れていくっていう感じの楽しい夜の曲。 これは、コーラスを外人の人にやってもらったんで、そのへんも聴いてもらえれば。
伊藤:これも明るめの曲で、すごく楽しい曲なんですけど、ポイントの外人の人のコーラスが、その人を見つける、捜し出すのがすごく大変だったっていうのがあって。 自然なささやきって言うか、その人の声がぴったりあったと思うんで、それも聴きのがさずに、これもノレる曲なんで覚えてライブに来てほしいです。
春名:これは、夜中に歌詞とかを書いていて煮詰まったりすると、家の窓から街まで外に飛んで行けて、それを見下ろして、気分転換ができればいいなと思って、そういう状況をイメージして書きました。
福山:作詞作曲で、イメージが一致した曲ですね。
春名:内容的には、結局は部屋の中なんですけど、その煮詰まったままの自分なんですけど、イメージでは楽しい街へ繰り出してる、そういう感じですね。
福山:俺は繰り出したけどな(笑)。
春名:(苦笑)歌詞を書かないといけないんで我慢して、朝が来て、外が明るくなってきたな、また今日という一日が始まるんだなっていう、そういう感じです。