Pride of mind


Vicious #15, 11/1995, p. 69
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《プライド・オブ・マインド》
PRIDE
OF
MIND


二面性を持つ、 過激なまでに 耽美的な3人

すでに地元大阪ではワンマンを行うほどの高い人気を誇っているプライド・オブ・マインドが、CDの発売を記念して、ついにインタビューに登場してくれた。 COPY/TOMONORI NAGASAWA

物事には常に相反する面というのが存在する。 たとえば構築された裏側には、常に破壊という面が存在していたり。 ポップさの裏側にはアバンギャルドさが潜んでいたり等。 実はここで紹介するプライド・オブ・マインドは、物事を構築する二面性が多分に出ているバンドである。
 重厚かつ壮麗な、プログラミングされたエレクトリック・サウンドの上で、アバンギャルドなギターが狂気を奏でまくる。 そんな2つの平行線を辿ったベクトルを、一つのカラーとして際立たせる、どっしりとしたヴォーカル。 彼らのサウンドを、あえて大まかに表現すれば、このような感じにはなるのだが。 「音楽の多さやバリエーションが豊富なぶん、取り上げた音楽によってステージの内容が違ってくる」(福山)
と言うように、実際には、たかだか数行程度の文章では表現しきれないほど、さまざまな細かい要素が、彼らの奏でる音の中には詰め込まれている。
「サウンドのベースになってるのは'80年代の洋楽全般ですが、音的なジャンルにこだわるつもりはないです。 それよりも、曲を聴いたらいろんな場面や映像が浮かんでくるような、歌と視覚イメージが融合された音楽を求めていきたいんです」(福山)
 周りは、最近のシーンには見当たらない特異な音楽スタイルや、一見内省的な性格を伺わせるためか、プライド・オブ・マインドに対して、非現実的な世界を追い求めている現実とはあまり接点を持ちたがらない人たちという印象を持ってるようだ。 が、彼らはそういうイメージこそ逆に打破していきたいと語ってくれた。
「僕らは現実的な世界と接した中から生まれてくる精神性等を歌として表現してるんです。 だからステージにしても、ダンサブルな要素等、よりお客さんと接点を持った形を大切にしてますし」(伊藤)
「歌詞にしても、現実的な世界と非現実的な世界との中間に立ちながら、両面の要素を並行に捉え(両面の要素をミックス)させながら描いていきたいんです」(春名)
 と、独自の音スタイルを築き上げているプライド・オブ・マインドが、11月1日に初のアルバム『SYSTEMS OF ROMANCE』を発売する。

「1曲毎にストーリーを持った音楽が、全部で10曲並んでます。 決して1曲目から10曲目までストーリーが続いてるわけじゃないですけど、1曲毎の世界観は違っても、トータルする共通的な意識は感じてもらえるはずです」(春名)
 そして彼らは、このアルバムを引っ提げ11月に全国ツアーを展開する。
「CDとライヴとでは、また全然違ったパワーを感じてもらえると思うので、そこの微妙な変化の具合を生で感じてもらえたら嬉しいです」(伊藤)


P/R/O/F/I/L/E
'92年2月結成。メンバーは春名真樹(Vo)、福山敦司(G)、伊藤まさのり(KEY)の3人。 11月1日に1stアルバム『SYSTEMS OF ROMANCE』を発売。 今後のライヴ日程は、11月6日・京都ミューズホール、8日・博多Be-1、9日・大分TOPS、10日・広島ネオポリスホール、11日・岡山ペパーランド、13日・横浜クラブ24、14日・目黒鹿鳴館、16日・名古屋ハートランド、17日・心斎橋ミューズホール。 CDに関する問い合わせは、SONG BIRD LABEL ☎06(316)1817までお願いします。